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Sabrina Carpenter(サブリナ・カーペンター)のおすすめ人気曲・アルバム

今回はSabrina Carpenter(サブリナ・カーペンター)を特集します。

ディズニーチャンネルの子役として世に出て、20代に入ってから音楽で本格的にブレイク。2024年の『Espresso』で一気に世界的な存在になり、いまや女性ポップシーンの中心にいるアーティストです。

この記事では、彼女がどんなアーティストなのかという背景から、アルバム別のおすすめ曲、受賞歴、ライブ活動までをまとめて紹介します。これから聴く人にも、プレイリストを組み直したい人にも使える内容にしました。

Sabrina Carpenter(サブリナ・カーペンター)ってどんなアーティスト?

サブリナ・カーペンターは、1999年5月11日生まれ、アメリカ・ペンシルベニア州出身のシンガーソングライター/俳優です。

ディズニーチャンネルの子役として

世に出たきっかけは音楽ではなく演技でした。2014年から2017年まで放送されたディズニーチャンネルのドラマ『ガール・ミーツ・ワールド』でマヤ・ハート役を演じ、10代の視聴者に広く知られる存在になります。

音楽活動もディズニー傘下のハリウッド・レコードで始まり、『Eyes Wide Open』(2015年)、『Evolution』(2016年)、『Singular: Act I』(2018年)、『Singular: Act II』(2019年)と4枚のアルバムを発表しました。ただ、この時期の作品は大きなヒットには結びついていません。

俳優としてはその後も『Tall Girl』シリーズや『ヘイト・ユー・ギヴ』などに出演し、2020年にはブロードウェイ版『ミーン・ガールズ』の主役に抜擢されています(ただしコロナ禍で劇場が閉鎖され、2公演のみで終わりました)。

Island Records移籍で音楽が変わった

転機は2021年です。ディズニー系のレーベルを離れてIsland Recordsと契約し、自分で内容をコントロールできる体制で作った最初のアルバムが『Emails I Can’t Send』(2022年)でした。

本人はこの作品以降を「自分の音楽を完全に自分で決められるようになった」時期だと語っています。実際、ここから歌詞の踏み込み方が明らかに変わり、それがそのままブレイクにつながっていきました。

武器は「かわいい音」と「毒のある歌詞」の落差

サブリナ・カーペンターの曲を一度でも聴くと分かるのが、耳触りの良さと歌詞の内容が全然釣り合っていないことです。軽やかでポップなメロディに乗っているのは、皮肉、下ネタ、元恋人への痛烈な悪態だったりします。

この落差こそが彼女の最大の武器です。同じことを深刻に歌えばただの重い曲になりますが、ウィットに変換してしまうことで、笑いながら聴けて、しかも刺さる。2020年代のポップスで彼女が抜きん出た理由はここにあります。

アルバム別のおすすめ人気曲

ここからは、ブレイク以降の3枚のアルバムを軸におすすめ曲を紹介していきます。

5thアルバム『Emails I Can’t Send』(2022年)

Island Records移籍後の第1作。「送れなかったメール」というコンセプトのもと、伝えられなかった言葉を曲にした作品です。

チャート上の派手さはまだありませんでしたが、Rolling Stone誌やBillboard誌の2022年ベストアルバムに選ばれ、アーティストとしての評価を決定づけました。翌2023年にはデラックス版『Emails I Can’t Send Fwd:』も発表されています。

5thアルバム『Emails I Can't Send』収録曲(通常盤)

  1. Emails I Can't Send
  2. Vicious
  3. Read Your Mind
  4. Tornado Warnings
  5. because i liked a boy
  6. Already Over
  7. How Many Things
  8. Bet U Wanna
  9. Nonsense
  10. Fast Times
  11. Skinny Dipping
  12. Bad for Business
  13. decode

Nonsense

好きな相手のせいで頭が働かなくなる、という内容の曲。ブレイク前からファンに愛されてきた1曲で、彼女のライブの定番になっています。

この曲が特別なのは、ライブのたびにアウトロの歌詞をその場で作り変えるという彼女の恒例企画です。会場の街の名前や時事ネタを織り込んだ即興のアウトロがSNSで毎回話題になり、ツアーの名物になりました。

because i liked a boy

女優からシンガーソングライターへと評価が変わるきっかけになったバラード。ある男性を好きになっただけで、勝手な噂を立てられ、あらゆる言葉を浴びせられた——という自身の経験をそのまま歌にしています。

この記事で紹介する他の曲とは真逆の、ユーモアを一切挟まないストレートな1曲です。彼女がふざけているだけの書き手ではないことが、この曲を聴くとよく分かります。

Feather

デラックス版『Emails I Can’t Send Fwd:』に収録された曲。厄介な相手が消えて「羽みたいに軽くなった」と歌う、痛快な内容です。

教会でミュージックビデオを撮影したことが物議を醸しましたが、結果的に注目を集め、彼女にとってブレイク直前の重要なヒットになりました。

6thアルバム『Short n’ Sweet』(2024年)

すべてが変わった1枚。全米アルバムチャートで1位を獲得し、18か国でチャート1位に立ちました。

タイトルは、彼女自身の短い恋愛と、小柄な体格、そしてアルバムの短い収録時間をかけたもの。プロデュースにはジャック・アントノフやジュリアン・ブネッタらが参加しています。

2025年2月の第67回グラミー賞では最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞を受賞しました。

6thアルバム『Short n' Sweet』収録曲(通常盤)

  1. Taste
  2. Please Please Please
  3. Good Graces
  4. Sharpest Tool
  5. Coincidence
  6. Bed Chem
  7. Espresso
  8. Dumb & Poetic
  9. Slim Pickins
  10. Juno
  11. Lie to Girls
  12. Don't Smile

Espresso

彼女の名前を世界中に広めた曲。2024年4月にアルバムの先行シングルとして発表され、その年の夏をまるごと支配しました。

レトロなファンク/ディスコ調のトラックに、「そう、私ってエスプレッソなの」という意味の通っているような通っていないようなフレーズが乗る。この不思議な中毒性でTikTokからラジオまで一気に広がりました。

ビルボードのシングルチャートで3位まで上昇し、通算65週にわたってチャートインするロングヒットに。20を超える国のチャートで1位を獲得し、ビルボードのグローバル・チャートでも初の1位となりました。2025年のグラミー賞では最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞を受賞しています。

Please Please Please

「お願いだから私に恥をかかせないで」と、信用しきれない相手に釘を刺し続ける曲。かわいらしいメロディの下でずっと相手を疑っている、という彼女らしい構図です。

ビルボードのシングルチャートで1位を獲得し、これが彼女にとって初の全米1位となりました。当時交際していた俳優バリー・コーガンがミュージックビデオに出演したことも話題になりました。

Taste

元恋人と、その次に付き合った相手との関係を「あなたが彼女にキスするたび、私の味がするでしょ」と歌う曲。歌詞の意地の悪さがここまでくると爽快です。

全英シングルチャートで1位、全米で2位を記録。ホラー映画のパロディ仕立てのミュージックビデオでは、俳優のジェナ・オルテガと壮絶な殺し合いを繰り広げます。

Bed Chem

4枚目のシングルで、全英シングルチャートで6位を記録。タイトルどおりの内容をここまで軽やかに歌えるのが彼女の強みで、アルバムの中でも人気の高い1曲です。

Juno

シングルカットされていないアルバム曲ながら、ファンからの支持が非常に厚い1曲。タイトルは映画『JUNO/ジュノ』から取られています。ツアーでは毎公演ちがうポーズを見せる演出が名物になりました。

7thアルバム『Man’s Best Friend』(2025年)

2025年8月発売の最新作。前作から1年という短い間隔で発表されました。

プロデュースは引き続きジャック・アントノフとジョン・ライアン。ポップを軸にソフトロックの手触りを加えた作りで、前作より歌詞の毒がさらに強くなっています。

全米・全英を含む19か国のアルバムチャートで1位を獲得。2026年2月の第68回グラミー賞では最優秀アルバム賞を含む主要3部門にノミネートされました(受賞は逃しています)。

なお、発売前に公開されたジャケット写真は「男性の視線に迎合している」という批判と「そうした期待そのものへの風刺だ」という擁護に割れ、大きな議論になりました。後に本人が別バージョンのジャケットも用意しています。

7thアルバム『Man's Best Friend』収録曲(通常盤)

  1. Manchild
  2. Tears
  3. My Man on Willpower
  4. Sugar Talking
  5. We Almost Broke Up Again Last Night
  6. Nobody's Son
  7. Never Getting Laid
  8. When Did You Get Hot?
  9. Go Go Juice
  10. Don't Worry I'll Make You Worry
  11. House Tour
  12. Goodbye

Manchild

アルバムの先行シングル。タイトルは「体だけ大人になった子どもみたいな男」を指す言葉で、本人はこの曲の相手を「頭が悪くて、鈍くて、役立たずで、使えない」と表現しています。

カントリーの香りとディスコの推進力を混ぜたトラックで、初登場で全米・全英・アイルランドのシングルチャート1位を獲得。彼女にとって2曲目の全米1位です。2026年のグラミー賞では最優秀レコード賞・最優秀楽曲賞を含む4部門にノミネートされました。

Tears

アルバムと同時に発表された2枚目のシングル。ダンサブルなトラックの上で、まともに扱ってくれる相手に出会えただけで泣きそうになる、という内容を歌います。

House Tour

「家を案内するね」という体裁で最初から最後まで別のことを言っている、という1曲。80年代を思わせるシンセポップで、アルバムの中でも特に評価の高い曲です。

Busy Woman(『Short n’ Sweet』デラックス版)

こちらは『Short n’ Sweet』のデラックス版に収録された曲です。もともとはLP限定盤のボーナストラックで、ツアーでサプライズ披露されて反響が大きかったため、2025年2月のデラックス版に正式収録されました。

「私は忙しい女なの」と言い切る痛快な曲で、ライブでの盛り上がりも大きい1曲です。

受賞歴・記録

グラミー賞/2025年・第67回で最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞(Short n’ Sweet)と最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞(Espresso)を受賞。2026年・第68回では最優秀アルバム賞、最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞を含む複数部門にノミネートされました。

MTVビデオ・ミュージック・アワード/2024年に『Espresso』が最優秀楽曲賞を受賞。

チャート/全米シングルチャート1位は『Please Please Please』と『Manchild』の2曲。アルバムは『Short n’ Sweet』『Man’s Best Friend』が連続で全米1位を獲得しています。

ライブ・フェス出演

キャリア初のアリーナツアーとなった「Short n’ Sweet Tour」は、2024年9月から2025年11月まで北米とヨーロッパを回りました。全70公演で動員は約97万5千人、興行収入は約1億2,600万ドルという規模です。

2026年はフェスのヘッドライナーとして各地に登場しました。コーチェラのほか、ロラパルーザの南米各国、アスンシオニコ、フェスティバル・エステレオ・ピクニックなど、南米での存在感がとりわけ大きい1年でした。

コーチェラの2週目のステージにはマドンナがゲストで登場し、2人の新しいデュエット曲が初披露されて大きな話題になりました。

なお、これまでのツアーは北米とヨーロッパが中心で、アジア公演は組まれていません。日本で観られる機会はまだ先になりそうです。

サブリナ・カーペンターの魅力

ひとつは言葉の切れ味です。「あなたが彼女にキスするたび、私の味がするでしょ」(Taste)のような一行を、笑えるトーンのまま置いてくる。歌詞を追わずに聴いても気持ちがいいし、追えば追うほど面白いという二段構えになっています。

もうひとつは自分の見せ方を自分で決めていることです。ディズニー出身という出自は、ともすれば「清純なイメージからの脱却」という他人が用意した物語に回収されがちです。彼女はその物語に乗るのではなく、性的な話題も含めて自分から前に出し、しかも笑いに変えることで主導権を手放していません。

そしてライブでの現場対応力。『Nonsense』のアウトロを毎回その場で書き換えるという芸当は、単なるサービスではなく、瞬発的な言葉のセンスがないと成立しません。子役時代からステージに立ち続けてきた蓄積が、こういうところに出ています。

まとめ

ディズニーチャンネル出身のアーティストは数多くいますが、その中で「歌詞の面白さで評価される書き手」になった例はそう多くありません。サブリナ・カーペンターは、2020年代のポップスにその立ち位置を作った1人です。

これから聴くなら、まずは『Espresso』『Please Please Please』『Manchild』の3曲から。この3曲で彼女の全体像はほぼ掴めます。

気に入ったら『Short n’ Sweet』と『Man’s Best Friend』をアルバムごと。さらに遡って『Emails I Can’t Send』まで聴くと、いまの彼女がどこから来たのかが見えてきます。

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