今回は、カナダ出身の人気アーティストJustin Bieber(ジャスティン・ビーバー)のおすすめ人気曲・アルバムを紹介します。
洋楽に疎い人でも一度は名前を聞いたことがあると思います。それくらい国内外で超人気のアーティストですね。YouTubeに歌ってみた動画を投稿していた15歳の少年が、10年以上にわたって世界のチャートの中心に居続けているのですから、たいしたものです。
この記事では、2009年のデビュー作『My World』から2025年の最新作『SWAG II』まで、アルバムを1枚ずつ順番に紹介していきます。あわせて、他のアーティストの楽曲に参加したヒット曲や、結婚・出産・闘病といった近年の動向もまとめました。
Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー)ってどんなアーティスト?
ジャスティン・ドリュー・ビーバー(Justin Drew Bieber)は、1994年3月1日、カナダ・オンタリオ州ロンドン生まれのシンガーソングライターです。身長175cm。
もともとは、母親が撮影した歌唱動画をYouTubeに投稿していた少年でした。それを見つけたマネージャーのスクーター・ブラウンに見出され、13歳でアトランタへ。そこでアッシャーの目に留まり、デビューへとつながっていきます。「YouTube発のスター」という言葉がまだ珍しかった時代に、それを最初に体現した人物と言っていいでしょう。
2009年、15歳でデビューEP『My World』をリリース。このEPからは7曲がBillboard Hot 100にチャートインし、デビュー作でこれを達成したのは史上初でした。翌2010年の『My World 2.0』からは、あの『Baby』が生まれます。
キャリアを通して見ると、この人の面白さは音楽性の変わり身の早さにあります。ティーンポップから始まり、R&B、EDM、トロピカルハウス、そして近年はローファイなオルタナティブR&Bまで。そのときシーンで最も勢いのあるプロデューサーと組み、その音を自分のものにしてしまう嗅覚が抜群に鋭いのです。
グラミー賞は通算2回受賞。Jack Ü名義の『Where Are Ü Now』で最優秀ダンス・レコーディング賞、Dan + Shayとの『10,000 Hours』で最優秀カントリー・デュオ/グループ・パフォーマンス賞を獲得しています。ジャンルの違う2部門で獲っているあたりが、いかにも彼らしいところです。
Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー)のおすすめ曲・アルバム
ジャスティン・ビーバーの人気曲やアルバムを、リリース順に紹介していきます。
デビューEP『My World』(2009年)と1stアルバム『My World 2.0』(2010年)
Justin Bieberの記念すべきデビュー作『My World』は、2009年11月に発表されたEPです。そして翌2010年3月、初のフルアルバムとなる『My World 2.0』がリリースされ、全米アルバムチャート初登場1位を獲得しました。当時16歳、1963年のスティーヴィー・ワンダー以来という最年少記録でした。
2枚をあわせて『My Worlds』としてまとめた盤も出ており、いまでもセットで聴かれることが多い作品です。ジャスティン・ビーバーの原点ともいえるアルバムなので、ファンなら必ず聴いておきたい2枚と言えます。
『My World』収録曲(通常盤)
- One Time
- Favorite Girl
- Down to Earth
- Bigger
- One Less Lonely Girl
- First Dance (feat. Usher)
- Love Me
『My World 2.0』収録曲(通常盤)
- Baby (feat. Ludacris)
- Somebody to Love
- Stuck in the Moment
- U Smile
- Runaway Love
- Never Let You Go
- Overboard (with Jessica Jarrell)
- Eenie Meenie (with Sean Kingston)
- Up
- That Should Be Me
Justin Bieber – One Time:記念すべきデビューシングル。まだ声変わり前の高い歌声で、いま聴くと逆に新鮮です。ここからすべてが始まりました。
Justin Bieber – One Less Lonely Girl:なんとなく聴いたことのある曲ですね。ミディアムテンポのR&Bバラードで、後年ツアーでは客席から選ばれた1人をステージに上げて歌う定番の演出になりました。
Justin Bieber – Baby ft. Ludacris:この曲は、ジャスティン・ビーバーの名を世界に轟かせることになった大ヒット曲です。人気HIP HOPアーティストLudacris(リュダクリス)をフィーチャーしています。MVはYouTubeで長らく世界最多再生記録を持っていたことでも知られ、彼のキャリアを象徴する1曲になりました。
2ndアルバム『Under the Mistletoe』(2011年)
2011年11月リリース。『Under the Mistletoe』はクリスマスソングアルバムで、有名なクリスマスソングをジャスティンが歌っています。
オリジナル曲と定番曲が半々という構成で、参加ゲストがとにかく豪華。マライア・キャリーとの『All I Want for Christmas Is You (SuperFestive!)』をはじめ、アッシャー、ボーイズIIメン、バスタ・ライムスらが名を連ねています。クリスマスアルバムとして全米アルバムチャート1位を獲得したのは、当時としては男性ソロアーティスト初の快挙でした。
収録曲(通常盤)
- Only Thing I Ever Get for Christmas
- Mistletoe
- The Christmas Song (Chestnuts Roasting on an Open Fire) (feat. Usher)
- Santa Claus Is Coming to Town
- Fa La La (feat. Boyz II Men)
- All I Want for Christmas Is You (SuperFestive!) (duet with Mariah Carey)
- Drummer Boy (feat. Busta Rhymes)
- Christmas Eve
- All I Want Is You
- Home This Christmas (feat. The Band Perry)
- Silent Night
Justin Bieber – Mistletoe:アルバムの先行シングル。アコースティックギターとレゲエ寄りのリズムを組み合わせた、肩の力の抜けたクリスマスソングです。毎年この季節になると必ずチャートに戻ってくる、息の長い1曲になりました。
3rdアルバム『Believe』(2012年)
2012年6月リリース。全米アルバムチャート1位を獲得しました。
「ティーンアイドルからの脱皮」がはっきりと打ち出された作品です。ダンス/EDM寄りのトラックが増え、リュダクリス、ビッグ・ショーン、ドレイク、ニッキー・ミナージュといったラッパー勢が客演。声も低くなり、歌い方も大人びました。
なお、この後の2013年には、毎週1曲ずつ新曲を配信した「Music Mondays」の楽曲をまとめた『Journals』を発表しています。当時はスキャンダルの報道が続いた時期でもあり、セールス的には目立ちませんでしたが、いま振り返るとR&B路線への転換点として再評価されている作品です。
収録曲(通常盤)
- All Around the World (feat. Ludacris)
- Boyfriend
- As Long as You Love Me (feat. Big Sean)
- Catching Feelings
- Take You
- Right Here (feat. Drake)
- Fall
- Die in Your Arms
- Thought of You
- Beauty and a Beat (feat. Nicki Minaj)
- One Love
- Be Alright
- Believe
Justin Bieber – Boyfriend:アルバムの先行シングル。ささやくようなヴァースからサビで開ける構成で、それまでの「かわいい男の子」のイメージを一気に塗り替えました。全米2位を記録しています。
Justin Bieber – Beauty And A Beat ft. Nicki Minaj:マックス・マーティンらが手がけたユーロダンス寄りのトラックに、ニッキー・ミナージュのラップが乗る1曲。プールパーティーを盗撮風のワンカットで撮ったMVも話題になりました。
4thアルバム『Purpose』(2015年)
2015年11月リリース。人気曲が非常に多く、2016年のヒットチャートを席巻した曲を収録しているアルバムです。ジャスティンのアルバムの中でも一番のおすすめです。
スクリレックスやディプロ、ブラッドポップらを迎え、当時流行していたトロピカルハウスやEDMを全面に取り入れた作品。同時に、素行の悪さを報じられ続けた時期を経ての「贖罪」がテーマになっており、音は明るいのに歌詞は重いという独特のバランスが生まれています。
全米アルバムチャート1位。『What Do You Mean?』『Sorry』『Love Yourself』の3曲が立て続けに全米シングルチャート1位を獲得し、キャリア最大の成功を収めた1枚となりました。
収録曲(通常盤)
- Mark My Words
- I'll Show You
- What Do You Mean?
- Sorry
- Love Yourself
- Company
- No Pressure (feat. Big Sean)
- No Sense (feat. Travis Scott)
- The Feeling (feat. Halsey)
- Life Is Worth Living
- Where Are Ü Now (with Jack Ü)
- Children
- Purpose
Justin Bieber – What Do You Mean?:彼にとって初の全米No.1シングルとなった曲。時計の秒針を模した音がずっと鳴っている、シンプルで中毒性の高いトラックです。
Justin Bieber – Love Yourself:2016年、大ヒットを記録した楽曲。ビルボードの年間ランキングNo.1の曲でもあります。実はこの曲、エド・シーランが作った曲なんです。さすがヒットメーカーですね。アコースティックギターとトランペットだけという最小限の編成で、彼の歌の巧さがよく分かる1曲です。
Justin Bieber – Sorry:何を隠そう、私もこの曲を何回も再生しています。ダンスがかっこよくて観ちゃうんですよね。ビルボードで首位を獲得しています。この曲は、あのヒットメーカーSkrillex(スクリレックス)がプロデュースしているそうです。ちなみに『Sorry』は何度も謝ってますが、元恋人のセレーナ・ゴメスに向けて書いた曲だと言われています。それにしても謝りすぎじゃね?w
5thアルバム『Changes』(2020年)
2020年2月14日リリース。『Purpose』から4年以上あいての新作で、全米アルバムチャート1位を獲得しました。
前作の華やかなEDM路線から一転、テンポを落としたR&Bで統一された作品です。空白の期間にライム病の治療やメンタルヘルスの問題と向き合っていたこと、そしてヘイリーとの結婚。そうした変化がそのままタイトルになっています。
派手さがない分、発表当時の評価は割れました。ただ、全編を通してひとつのムードで作られており、夜に流しっぱなしにするアルバムとしては非常に出来がいいと思います。
収録曲(通常盤)
- All Around Me
- Habitual
- Come Around Me
- Intentions (feat. Quavo)
- Yummy
- Available
- Forever (feat. Post Malone & Clever)
- Running Over (feat. Lil Dicky)
- Take It Out on Me
- Second Emotion (feat. Travis Scott)
- Get Me (feat. Kehlani)
- E.T.A.
- Changes
- Confirmation
- That's What Love Is
- At Least for Now
Justin Bieber – Intentions ft. Quavo:アルバムからのシングル。柔らかいトラックにクエイヴォのラップが乗る、聴き心地のいい1曲です。MVはロサンゼルスの女性支援施設「アレクサンドリア・ハウス」の利用者を実際に取材した内容になっており、収益も寄付されました。
6thアルバム『Justice』(2021年)
2021年3月リリース。こちらも全米アルバムチャート1位を獲得しました。
タイトルどおり「正義」をテーマに掲げた作品で、キング牧師の演説の音声が挿入されるなど、社会的なメッセージを打ち出しています。一方で楽曲そのものはポップスとして非常に強く、『Peaches』『Hold On』『Ghost』とヒットが並びました。
とりわけ『Peaches』は全米シングルチャートで初登場1位を記録。グラミー賞では最優秀アルバム賞を含む8部門にノミネートされ、キャリアで最も評価された作品のひとつになっています。
収録曲(通常盤)
- 2 Much
- Deserve You
- As I Am (feat. Khalid)
- Off My Face
- Holy (feat. Chance the Rapper)
- Unstable (feat. The Kid LAROI)
- MLK Interlude
- Die for You (feat. Dominic Fike)
- Hold On
- Somebody
- Ghost
- Peaches (feat. Daniel Caesar & Giveon)
- Love You Different (feat. Beam)
- Loved by You (feat. Burna Boy)
- Anyone
- Lonely (with benny blanco)
Justin Bieber – Peaches ft. Daniel Caesar, Giveon:ゆったりとしたグルーヴに、ダニエル・シーザーとギヴィオンの歌声が重なる極上のR&B。夏に聴くと最高です。全米No.1を獲得し、近年の彼を代表する1曲になりました。
7thアルバム『SWAG』と8thアルバム『SWAG II』(2025年)
2025年7月11日、事前の大々的な告知なしに『SWAG』がリリースされました。『Justice』以来4年ぶりの新作で、全米アルバムチャート2位を記録。さらに同年9月5日には続編となる『SWAG II』が発表され、2か月弱で2枚を出すという展開になりました。
内容は、これまでで最も生々しい作品です。ローファイなギターと最小限のドラムを中心にしたオルタナティブR&Bで、ヒットを狙って作られた曲がほとんどありません。ミュージシャンのMk.geeやディジョンが深く関わっており、その手触りが全編に効いています。
妻ヘイリーとの関係や、自身に向けられた視線への苛立ちを、飾らない言葉でそのまま歌う。かつてのポップスターがここまで無防備な作品を出したことに驚いた人も多いはずです。先行曲『DAISIES』は2026年のグラミー賞で最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞にノミネートされました。
『SWAG』収録曲
- All I Can Take
- Daisies
- Yukon
- Go Baby
- Things You Do
- Butterflies
- Way It Is (with Gunna)
- First Place
- Soulful (with Druski)
- Walking Away
- Glory Voice Memo
- Devotion (with Dijon)
- Dadz Love (with Lil B)
- Therapy Session (with Druski)
- Sweet Spot (with Sexyy Red)
- Standing on Business (with Druski)
- 405
- Swag (with Cash Cobain & Eddie Benjamin)
- Zuma House
- Too Long
- Forgiveness (performed by Marvin Winans)
Justin Bieber – DAISIES:『SWAG』の先行シングル。ヴィンテージ感のあるコード進行と、あえて粗く録ったギターの音が印象的です。まずこの1曲を聴いてから、アルバムを通しで聴いてみてください。
Justin Bieberが参加している楽曲
Justin Bieberは自身の曲だけではなく、他のアーティストの楽曲にも多く参加しています。そして、たくさんのヒット曲があります。デビュー当初は主にHip Hopアーティストでしたが、2010年代半ば以降はEDMのアーティストの楽曲に参加することが多いですね。
Skrillex and Diplo – “Where Are Ü Now” with Justin Bieber:一時ヒット曲に恵まれず人気が低迷していたジャスティン・ビーバーでしたが、この曲で起死回生のヒットを記録します。SkrillexとDiploという、名プロデューサー・トラックメーカーと組めば間違いないですね。ミュージックビデオもオシャレで良い感じです。この曲は2016年のグラミー賞で最優秀ダンス・レコーディング賞を受賞しました。
DJ Khaled – I’m the One ft. Justin Bieber, Quavo, Chance the Rapper, Lil Wayne:2017年の夏を代表する1曲。豪華すぎる客演陣を束ねて、全米シングルチャート初登場1位を獲得しました。
DJ Snake – Let Me Love You ft. Justin Bieber:個人的にDJ Snakeが大好きなので、この曲は最高ですね。
Luis Fonsi, Daddy Yankee – Despacito (Remix) ft. Justin Bieber:この曲はリミックスバージョンでありながら、原曲よりも大ヒットしています。ビルボードでは首位を獲得しているのはもちろん、世界各国で大ヒットをしています。日本ではラテンミュージックはあまり人気がありませんが、この曲は日本でも大人気。全米シングルチャートで16週連続1位という記録を打ち立て、ラテン音楽が世界のメインストリームに入る決定打となりました。
Major Lazer – Cold Water (feat. Justin Bieber & MØ):ディプロ率いるMajor Lazerの楽曲。全英シングルチャートで1位を獲得しています。
David Guetta ft Justin Bieber – 2U:ダヴィド・ゲッタとの共作。ヴィクトリアズ・シークレットのモデルたちが口パクで歌うバージョンのMVが公開され、話題になりました。
このほか、2021年にはThe Kid LAROIとの『Stay』が全米シングルチャート1位を獲得。2020年にはアリアナ・グランデとの『Stuck with U』も1位に立っており、フィーチャリング参加でも次々と結果を出しています。
近年の活動と私生活
2018年、モデルのヘイリー・ボールドウィンと結婚。2024年8月24日には第一子となる長男ジャック・ブルース・ビーバーが誕生しました。名前の頭文字を「JB」で揃えるのは、父ジェレミーや弟妹たちから続くビーバー家の伝統だそうです。
健康面では大きな出来事がありました。2022年6月、ラムゼイ・ハント症候群と診断されたことを本人が公表。顔の片側が麻痺した状態の動画を自ら公開し、大きな衝撃を与えました。開催中だった『Justice World Tour』は一度中断し、いったん再開したものの、最終的に2023年3月に残る全公演の中止が発表されています。
2023年1月には、それまでにリリースした290曲分の権利をHipgnosis Songs Capitalに売却したことが報じられました。金額は約2億ドルとされ、同世代のアーティストによるカタログ売却としては当時最大級の規模です。
その後は表舞台から距離を置く時期が続きましたが、2025年に『SWAG』『SWAG II』を立て続けに発表し、音楽活動を本格的に再開しています。
まとめ
YouTubeの歌ってみた動画から始まり、ティーンアイドル、EDMの顔役、そして自分の内面をそのまま出すシンガーソングライターへ。ジャスティン・ビーバーのキャリアは、そのまま2010年代以降のポップミュージックの変化と重なっています。
これから聴き始めるなら、まずは『Purpose』を1枚通しで。ヒット曲の密度が圧倒的で、この人の魅力がいちばん分かりやすい形で詰まっています。そこが気に入ったら、落ち着いた『Changes』か、完成度の高い『Justice』へ。そして「いまの彼」を知りたくなったら『SWAG』を聴いてみてください。同じ人が歌っているとは思えない振れ幅に驚くはずです。
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