Imagine Dragons(イマジン・ドラゴンズ)は、アメリカ・ラスベガス出身のロックバンドです。2012年のデビューアルバム『Night Visions』以降、「Radioactive」「Believer」「Thunder」といった曲を次々と世界的なヒットに押し上げ、2010年代以降のロックでもっとも広い層に届いたバンドのひとつになりました。
大きな特徴は、ロックバンドでありながらヒップホップやエレクトロの手法を平然と持ち込むところです。ずしんと沈むドラムのループ、歪ませたシンセ、そしてダン・レイノルズの絞り出すような歌声。ギターの速弾きで勝負するタイプではなく、体に響く音の塊で聴かせるバンドだといえます。
この記事では、Imagine Dragonsがどんなバンドなのかを整理したうえで、スタジオアルバムを発表順にたどりながら、それぞれの代表曲を1曲ずつ紹介していきます。ヒット曲は知っているけれどアルバム単位では聴いたことがない、という方に向けた内容です。
Imagine Dragons(イマジン・ドラゴンズ)とは?
ラスベガスのクラブから始まった
Imagine Dragonsは2008年、アメリカ・ネバダ州ラスベガスで結成されました。中心にいるのは、ラスベガス生まれのボーカリスト、ダン・レイノルズです。結成当初はメンバーの入れ替わりが続きましたが、ギターのウェイン・サーモン、ベースのベン・マッキーが加わり、2011年にドラムのダニエル・プラッツマンが合流したところで、長く続く4人編成が固まりました。
デビューまでの道のりは、決して早くありません。自主制作のEPを重ねながら、ラスベガスのクラブやカジノのラウンジで演奏を続けるという、地道な下積みの時期が数年ありました。バンド名は、メンバーだけが知る言葉のアナグラムだと語られていて、正解は今も明かされていません。
転機は2012年のデビューアルバム『Night Visions』です。先行して発表された「It’s Time」がラジオで火が付き、続く「Radioactive」が異常な長さでチャートに残り続けたことで、一気に全米の中心に押し出されました。2014年には「Radioactive」でグラミー賞の最優秀ロック・パフォーマンスを受賞しています。
以降のキャリアは、ヒットの規模がそのままスケールの拡大につながっていきました。アリーナからスタジアム、そして『Mercury』2部作のような大作へ。一方で、批評家からは「ロックの本流ではない」という冷たい評価を受けることも多く、商業的な成功と批評の温度差が常について回るバンドでもあります。それでも作品を出し続け、聴かれ続けているという事実が、彼らのいちばんの説得力になっています。
プロフィール
| 結成 | 2008年 |
| 出身地 | アメリカ・ネバダ州ラスベガス |
| ジャンル | オルタナティヴ・ロック/ポップ・ロック |
| ボーカル | ダン・レイノルズ |
| ギター | ウェイン・サーモン |
| ベース | ベン・マッキー |
| ドラム(2011〜2024年) | ダニエル・プラッツマン |
| デビュー | 2012年(1stアルバム『Night Visions』) |
長く4人で活動してきましたが、ドラムのダニエル・プラッツマンは2023年からツアーを離れ、2024年8月に正式な脱退を発表しました。現在のバンドはレイノルズ、サーモン、マッキーの3人で、ライブのドラムは結成初期のメンバーだったアンドリュー・トールマンが務めています。
音の作り方|サビで景色が変わる設計
彼らの曲を聴いていると、ほぼ必ず同じ瞬間が来ます。抑えたAメロから一気に音が開き、大合唱できるフレーズが降ってくる瞬間です。この落差の作り方が徹底されていて、スタジアムのような広い場所でも、スマートフォンのスピーカーでも同じように効くように設計されています。
もうひとつの軸は、ロックの外側から道具を借りてくる姿勢です。「Radioactive」のダブステップ的な低音、「Believer」の打楽器のような歌い方、「Enemy」でのラップとの共存。ギターバンドの語彙だけで作ろうとしていないので、ヒップホップやポップスを主に聴いている人にも入り口が開いています。歌詞の面では、不安・怒り・自己嫌悪といった感情をまっすぐ言葉にすることが多く、そこが若いリスナーに強く刺さってきました。
数字で見るImagine Dragons
代表曲の「Radioactive」は、Billboard Hot 100の最高位が3位ながら、チャートに87週とどまりました。これは当時のHot 100における最長記録で、のちにThe Weekndの「Blinding Lights」に更新されています。同じアルバムの「Demons」も60週以上チャートインし、2曲同時にこの長さを記録した最初のアーティストになりました。
アメリカのRIAA認定では、「Radioactive」「Demons」「Believer」「Thunder」の4曲がダイヤモンド(1,000万ユニット)を超える認定を受けています。4曲でこの水準に届いたグループはRIAAの歴史で彼らだけです。Billboardの集計では、「Believer」「Thunder」「Radioactive」が2010年代のロック楽曲でもっとも良い成績を残した3曲として挙げられています。
Imagine Dragonsのおすすめ曲・アルバム
ここからは、デビューアルバムから最新作まで発表順にたどりながら、それぞれの代表曲を1曲ずつ取り上げていきます。
1st Album『Night Visions』(2012年)
2012年9月4日に発表されたデビューアルバムです。Billboard 200では初週8万3,000枚超で2位に入り、Alternative Albums、Rock Albumsの両チャートでは1位を獲得。翌2013年にはアメリカの年間セールスで4位に食い込むという、デビュー作としては異例の伸び方をしました。
中身は、ロックとエレクトロニクスの配合を探っている手探りの感触が残っていて、それがそのまま新鮮さになっています。方向性の違う曲が並んでいるのに、レイノルズの声で1枚にまとまっているのが面白いところです。最後の「Nothing Left to Say / Rocks」は9分近い長さで、アルバムでしか味わえない部分です。
『Radioactive』
バンドの代名詞となった曲。Hot 100の最高位は3位ですが、チャートには87週とどまり、当時のHot 100における最長記録を作りました。2014年のグラミー賞では最優秀ロック・パフォーマンスを受賞しています。
低くうねるベースと、サビで落ちてくる歪んだ音。ロックバンドがダブステップ的な低音を平然と持ち込んだ象徴的な曲で、映画の予告編やスポーツ中継で今も使われ続けています。まず1曲だけ聴くなら、これで間違いありません。
『It’s Time』
デビューアルバムに先行して広まった曲で、Hot 100では15位。ラジオでの反応から火が付き、バンドを最初に全米へ押し出した1曲です。
マンドリンの刻みとハンドクラップで進み、「自分は変わらない」と繰り返す歌。のちの重量級の音とは違って、ここにはフォークに近い軽さがあります。初期のImagine Dragonsを知るのに向いた曲です。
『Demons』
Hot 100で6位、Billboard Pop Songsでは1位を獲得。チャートには60週以上とどまり、「Radioactive」とあわせて2曲同時の長期チャートインという記録を作りました。
バンドのバラード枠にあたる曲です。自分の中にある暗さを相手に打ち明ける、という内容で、大合唱に向いたサビと重い歌詞が同居しています。この落差の付け方が、以降の彼らの型になっていきます。
収録曲
- Radioactive
- Tiptoe
- It's Time
- Demons
- On Top of the World
- Amsterdam
- Hear Me
- Every Night
- Bleeding Out
- Underdog
- Nothing Left to Say / Rocks
2nd Album『Smoke + Mirrors』(2015年)
2015年2月17日リリースの2作目です。全米・全英の両アルバムチャートで1位を獲得し、商業的には前作からさらに一段上がりました。
一方で、内容はかなり内向きです。急な成功で生活が一変したことへの戸惑い、育った環境の信仰との距離、疲弊。タイトルの「煙と鏡」は手品の仕掛けを指す言葉で、見えているものが本物とは限らないという含みがあります。ギターの比重が前作より大きく、ロックバンドとしての手触りを確かめている1枚です。
『I Bet My Life』
2014年10月27日に発表された先行シングルです。アルバムの方向性を最初に示した曲になりました。
ゴスペル的な合唱とハンドクラップで押し上げていく曲で、家族との関係、とくに離れてしまった相手にもう一度向き合おうとする内容が歌われます。レイノルズ自身の経験が濃く出た曲として知られています。
『Shots』
2015年1月26日リリースの3枚目のシングル。アルバムの1曲目に置かれています。
シンセの反復に乗せて、自分が周りの人を傷つけてしまうことへの後悔を歌う曲です。音は明るいのに歌詞は謝罪という組み合わせで、このアルバムの居心地の悪さがよく出ています。
収録曲
- Shots
- Gold
- Smoke and Mirrors
- I'm So Sorry
- I Bet My Life
- Polaroid
- Friction
- It Comes Back to You
- Dream
- Trouble
- Summer
- Hopeless Opus
- The Fall
3rd Album『Evolve』(2017年)
2017年6月23日発表。バンドの代表作としていちばん多く挙げられるのがこのアルバムです。Billboard 200では14万7,000ユニットで2位に入りました。
前作の内向きな空気から一転して、音が明るく、輪郭がはっきりしました。タイトルの「進化」がそのまま内容で、ロックの様式にこだわるのをやめ、ポップスとして最短距離で届く形を選んでいます。2018年3月には、BillboardのAlternative Digital Song Sales上位4位を1組で独占するという史上初の記録も作りました。
『Believer』
2017年2月1日リリース。Hot 100で4位に達し、RIAAではダイヤモンドを超える認定を受けています。バンドの現在の代表曲と言っていい存在です。
言葉を打楽器のように叩きつける歌い方が特徴で、「痛みが自分を作った」という一点を最初から最後まで押し通します。スポーツ中継やCMでの使用も多く、サビの「Pain!」だけで曲名が分かる人も多いはずです。
『Thunder』
2017年4月27日リリース。こちらもHot 100で4位を記録し、「Believer」と並ぶこの時期の顔になりました。
ピッチを上げた声で繰り返される奇妙なフックが耳に残ります。子どもの頃に夢を笑われた側が見返す、という筋立てで、跳ねるビートと相まって曲全体が挑発的に響きます。
『Whatever It Takes』
2017年10月6日リリース、Hot 100では12位。アルバムからの3枚目のシングルです。
早口で詰め込まれた言葉数で押していく曲。上を目指すためなら何でもする、という直球の内容で、ライブでは客席の合唱がそのまま曲の一部になる場面が定番になっています。
収録曲
- I Don't Know Why
- Whatever It Takes
- Believer
- Walking the Wire
- Rise Up
- I'll Make It Up to You
- Yesterday
- Mouth of the River
- Thunder
- Start Over
- Dancing in the Dark
4th Album『Origins』(2018年)
2018年11月9日リリース。前作からわずか1年半で届けられた4作目で、Billboard 200では2位に入りました。バンド自身は『Evolve』の姉妹編と位置づけています。
『Evolve』で見つけた強さを保ちながら、曲の幅を広げにいった作品です。ラテンのリズムを取り入れた「Natural」、アコースティックな「Bad Liar」、ダンス寄りの「Zero」、フォーク的な「West Coast」と、1枚のなかで景色がよく変わります。「Zero」はディズニーのアニメーション映画『シュガー・ラッシュ:オンライン』のエンドクレジットで使われた曲で、映画から彼らを知った人も少なくありません。
『Natural』
2018年7月17日リリース、Hot 100で13位。アルバムに先駆けて発表された曲です。
低音のリフとダン・レイノルズの張り上げる声だけで押し切っていく構成で、ライブでの破壊力がとにかく大きい曲になりました。「生き残るには自分で強くなるしかない」という、彼らが繰り返してきたテーマの決定版です。
『Bad Liar』
2018年11月6日リリース、Hot 100では56位。派手なシングルではありませんが、アルバムの中では評価の高い1曲です。
静かなピアノとアコースティックな音で進む曲で、嘘をつき続けることに疲れた側の心情を歌います。派手なサビで押さない彼らの一面が出ていて、爆発型の曲が苦手な人にも勧めやすい曲です。
収録曲
- Natural
- Boomerang
- Machine
- Cool Out
- Bad Liar
- West Coast
- Zero
- Bullet in a Gun
- Digital
- Only
- Stuck
- Love
5th Album『Mercury – Act 1』(2021年)
2021年9月3日にリリースされた5作目です。総指揮にリック・ルービンを迎えたことが話題になりました。Billboard 200では3万1,000ユニットで9位という結果でした。
全体を貫いているのは、喪失と孤独です。ダン・レイノルズは、このアルバムには「内を向いた有機的な面」と「外を向いた攻撃的な面」の二つの側面があると語っています。タイトルの『Mercury』は、気分が移り変わりやすいという意味の英語(mercurial)に由来していて、彼自身のメンタルヘルスの起伏と、ジャンルを固定しないバンドの姿勢の両方を指しています。
『Follow You』
2021年3月12日に「Cutthroat」と2曲同時で発表されました。アルバムのうち「内を向いた」側を代表する曲です。
編成を絞った素直なポップソングで、離れかけた相手のもとへ戻る、という内容が歌われます。爆発するサビに頼らず、メロディだけで持っていく曲で、バンドの引き出しの広さが分かります。
『Enemy』
2021年10月28日リリース。NetflixのアニメーションシリーズArcaneのオープニング主題歌として書かれ、Hot 100で5位、Alternative Airplayでは通算9週にわたって1位を占めました。アメリカでは4×プラチナ認定です。
ラッパーのJIDを迎えた曲で、疑いと敵意をそのまま吐き出すような歌詞が並びます。ゲームやアニメの側から彼らを知った人が一気に増えた曲で、いまではライブの終盤を担う定番になりました。
収録曲
- My Life
- Lonely
- Wrecked
- Monday
- #1
- Easy Come Easy Go
- Giants
- It's Ok
- Dull Knives
- Follow You
- Cutthroat
- No Time for Toxic People
- One Day
『Mercury – Acts 1 & 2』(2022年)
2022年7月1日、前作に18曲を足して完成形とした二部構成のアルバムが発表されました。Act 1とAct 2を合わせて32曲という、いまの時代には珍しい大作です。
Act 2の側は、Act 1の重さから抜け出していく流れになっています。32曲を一気に通すのは骨が折れますが、Act 1で沈み、Act 2で浮かび上がる、という設計として聴くと筋が通ります。時間がなければ、Act 2から先行シングルの2曲と「Symphony」あたりを拾い聴きするのがおすすめです。
『Bones』
2022年3月11日リリース。Act 2の先行シングルで、この時期を代表するヒットになりました。
死をモチーフにしながら、妙に軽快なファンク寄りのリズムで進む曲です。歌詞の重さと音の軽さのねじれが癖になり、SNSでの使用をきっかけに世界規模で広がりました。
『Sharks』
2022年6月24日リリース。「Bones」に続くシングルです。
シンセの効いたダンサブルな曲で、油断すれば食われる世界を「サメ」に喩えて歌います。彼らの曲のなかではかなりポップな部類で、ロックの構えを外して聴ける1曲です。
収録曲(Act 2)
- Bones
- Symphony
- Sharks
- I Don't Like Myself
- Blur
- Higher Ground
- Crushed
- Take It Easy
- Waves
- I'm Happy
- Ferris Wheel
- Peace of Mind
- Sirens
- Tied
- Younger
- I Wish
- Continual (feat. Cory Henry)
- They Don't Know You Like I Do
6th Album『Loom』(2024年)
2024年6月28日リリースの最新作です。前作の32曲から一転して、9曲・28分ほどという短さでまとめられました。Billboard 200では22位、全英アルバムチャートでは5位。
プロデュースはMattman & Robinが担当し、制作の進め方も変えています。以前のように大量に曲を書き溜めるのではなく、半年で30曲ほどに絞って進めたと語られていて、その分だけ迷いのない仕上がりになりました。ジャケットの絵柄について、ダン・レイノルズは日の入りなのか日の出なのか分からないようにしたと説明しており、「新しい始まり」がこのアルバムのテーマになっています。
『Eyes Closed』
2024年4月3日リリースの先行シングル。のちにJ Balvinを迎えたバージョンも発表されました。
目を閉じたまま進んでいく、という開き直りを歌った曲です。バンドの武器である大きなサビはそのままに、音数を減らして風通しを良くした、いまの彼らの作り方がよく出ています。
『Nice to Meet You』
2024年5月24日リリースの2枚目のシングルです。
軽快なギターのリフで始まる曲で、これまでの重い低音路線とは印象が違います。アルバム全体に共通する、肩の力が抜けた明るさを代表する1曲です。
収録曲
- Wake Up
- Nice to Meet You
- Eyes Closed
- Take Me to the Beach
- In Your Corner
- Gods Don't Pray
- Don't Forget Me
- Kid
- Fire in These Hills
日本との関わり|「Tokyo」からAdoとのコラボまで
Imagine Dragonsは、日本との接点が比較的多いバンドです。メジャーデビュー前の下積み時代に「Tokyo」という曲を書いていて、日本という土地が最初から彼らの語彙のなかに入っていたことがうかがえます。
来日は、サマーソニック2013とサマーソニック2015のフェス出演から始まりました。初の単独公演は2018年1月の東京体育館。『Evolve』のワールドツアーの一環で、この時点ですでにアリーナを埋める規模になっていました。
その後しばらく間隔が空き、およそ6年ぶりの来日となったのが2024年12月3日の有明アリーナ公演です。ソールドアウトとなったこの日は、「Radioactive」「Believer」「Enemy」といった代表曲に加えて『Loom』の新曲が並び、ダン・レイノルズが即興で「Tokyo」を歌う場面もありました。日本の観客の合唱の大きさに本人たちが驚いていた、という報告も上がっています。
『Take Me to the Beach feat. Ado』
2024年12月16日リリース。『Loom』収録曲の各国版シリーズの締めくくりとして作られたもので、オーストラリア、イタリア、フランスのアーティストとのバージョンに続く形での発表でした。
日本のシンガーAdoを迎えたバージョンで、日本語パートの作詞はAdo自身が手がけています。原曲の開放感をそのまま残しながら、Adoの声が入る後半で表情が変わるのが聴きどころです。
音楽の外での活動|ダン・レイノルズが発信してきたこと
Imagine Dragonsを語るとき、ダン・レイノルズの音楽外の活動は外せません。彼は2015年、イギリス・リーズでの公演中に、強直性脊椎炎という自己免疫疾患を抱えていることを明かしました。背骨や関節に炎症が起きる病気で、20代の頃から潰瘍性大腸炎にも悩まされてきたことも語っています。うつについても2016年以降たびたび口にしており、『Night Visions』の多くの曲がその状態から生まれたと説明しています。
もうひとつ知られているのが、LGBTQの若者に向けた活動です。彼はモルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)の家庭で育ち、19歳から2年間の宣教活動も経験しましたが、のちに信仰の実践からは離れました。その経験を踏まえて2017年に立ち上げたのが、ユタ州で開かれる音楽フェス「LoveLoud Festival」です。10代の自殺を防ぎ、地域社会に受容を促すことを目的としたもので、The Trevor ProjectやGLAADといった団体に100万ドル以上を寄付してきました。この動きを追ったドキュメンタリー『Believer』は、2018年1月にサンダンス映画祭で上映され、同年6月にHBOで放送されています。
さらに2013年には、小児がんの患者とその家族を支える「Tyler Robinson Foundation」を共同設立し、2016年には自身のレーベル「Night Street Records」を立ち上げました。曲の内容が個人的な痛みに寄っているのは、こうした活動と地続きだと考えると理解しやすくなります。
まとめ|まずはこの3曲から
Imagine Dragonsは、ロックバンドの形をとりながら、ロックの外側にある音をためらわずに取り込んできたバンドです。批評の場では評価が割れることも多いのですが、10年以上にわたって世界規模のヒットを出し続けている事実は揺らぎません。
これから聴き始めるなら、まずは「Radioactive」「Believer」「Enemy」の3曲から。初期の重低音、中期の爆発力、そして近年のコラボ路線が、それぞれ1曲でつかめます。ここが引っかかったなら「Thunder」「Bones」まで進んでみてください。
アルバムを1枚選ぶなら、代表曲の密度で『Evolve』。デビュー当時の手探りの新鮮さを味わうなら『Night Visions』、いまのバンドの姿を知るなら短くまとまった『Loom』が向いています。重量級に挑むなら『Mercury – Acts 1 & 2』が待っています。


