今回は、イギリスを代表する女性アーティスト、Dua Lipa(デュア・リパ)のおすすめ人気曲・アルバムを紹介します。
2017年ごろからヒット曲を連発し、いまでは世界のポップシーンを引っ張る存在になった彼女。ディスコやハウスを現代的に鳴らすダンスポップで、一つのジャンルを丸ごと流行らせてしまった人でもあります。
この記事では、2017年のデビューアルバム『Dua Lipa』から2024年の『Radical Optimism』まで、アルバムを1枚ずつ紹介していきます。あわせて、他アーティストとのコラボ曲、映画『バービー』での活躍、受賞歴や来日公演についてもまとめました。
Dua Lipa(デュア・リパ)ってどんなアーティスト?
Dua Lipa(デュア・リパ)はイギリスのシンガーソングライターです。ハスキーで低音の効いた歌声が特徴で、モデルとしても活動していたこともあり、魅力的な容姿も併せ持っています。
1995年8月22日、ロンドン生まれ。両親はコソボのプリシュティナ出身のアルバニア系で、「デュア」という名前はアルバニア語で「愛」を意味します。11歳のときに家族とともにコソボへ移住し、15歳で単身ロンドンに戻って音楽活動を始めた、という経歴の持ち主でもあります。
Dua Lipa(デュア・リパ)の経歴
14歳のとき、ピンクやネリー・ファータド、クリスティーナ・アギレラなどのカバーをYouTubeに投稿し始めました。
その後2015年にワーナー・ブラザース・レコードと契約して活動を開始し、同年8月にデビューシングル『New Love』を発売。同じく2015年にリリースされたセカンドシングル『Be The One』が、ベルギーとポーランドで1位を獲得しました。
2016年にはイギリスの大手放送局BBCが毎年発表している注目新人アーティストの賞「Sound of 2016」にノミネート。『Hotter Than Hell』や、人気DJのマーティン・ギャリックスとのコラボ曲『Scared To Be Lonely』がヒットし、その名が知られるようになります。
そして2017年、6番目のシングル『New Rules』がイギリスだけでなく世界中で大ヒットを記録。この曲で一気にトップスターの座に駆け上がりました。翌2019年のグラミー賞では最優秀新人賞を受賞しています。
Dua Lipa(デュア・リパ)の人気曲・アルバム
1stアルバム『Dua Lipa』(2017年)
2017年6月リリースのデビューアルバム。全英アルバムチャート3位を記録しました。
このアルバムはヒット曲が多数詰まった名盤と言っても過言ではない作品です。ダークめのシンセポップとR&Bを行き来する作りで、後年のディスコ路線とはまた違った魅力があります。発売から時間が経ってから『New Rules』が爆発したこともあり、チャートに長く居座り続けた息の長い1枚でもあります。
制作には4年近くを費やしたそうで、10代の終わりから20代前半にかけて書きためた曲が並んでいます。恋愛の始まりと終わりを、突き放したような視点で歌うのがこの頃からの持ち味。感情的にわめくのではなく、低い声で淡々と言い切ってしまうところに彼女らしさがあります。
収録曲(通常盤)
- Genesis
- Lost in Your Light (feat. Miguel)
- Hotter than Hell
- Be the One
- IDGAF
- Blow Your Mind (Mwah)
- Garden
- No Goodbyes
- Thinking 'Bout You
- New Rules
- Begging
- Homesick
Dua Lipa – New Love:ワーナー・ブラザース・レコード契約後の2015年8月にリリースされたデビューシングル。大きなヒットにはなりませんでしたが、記念すべきデビュー曲ということで紹介しました。すでにこの時点で、あの低音の歌声は完成しています。
Dua Lipa – Be The One:2015年にリリースされたセカンドシングル。ベルギーとポーランドで1位を獲得しました。意外にもイギリスでのヒットは遅く、2017年にチャートインして最高位9位まで上昇しています。
Dua Lipa – New Rules:世界的大ヒットを記録した彼女の出世作です。イギリス、オランダ、ベルギー、アイルランド、イスラエル、ルーマニアでNo.1を記録した他、多数の国でトップ10に入りました。ビルボードでもトップ10入りし、最高位は6位。
曲の良さもさることながら、モデルでもある彼女の美しさ、カッコよさが引き出されたミュージックビデオもヒットの要因ではないでしょうか。「元カレとよりを戻さないための3つのルール」を女友達と確認し合うという内容で、ホテルの一室で繰り広げられる群舞は何度観ても気持ちがいいです。
Dua Lipa – IDGAF:イギリスチャートで最高位3位を記録したヒット曲。過去の自分と現在の自分が向かい合って踊るMVも見応えがあります。
名コラボレーション曲
デュア・リパは、著名なDJやプロデューサーとのコラボでもヒットを連発しています。特に2018年前後は、彼女の名前がクレジットに入っているだけでチャート上位が確実、という状態でした。
Martin Garrix & Dua Lipa – Scared To Be Lonely:『Animals』『In The Name Of Love』などヒット曲が多数ある人気DJのMartin Garrix(マーティン・ギャリックス)とのコラボ曲。この曲はヒットを記録し、デュア・リパの名が広まるキッカケとなります。
Calvin Harris, Dua Lipa – One Kiss:ヒットメーカープロデューサー&DJ、Calvin Harrisとのコラボ曲です。UKのシングルチャートで第1位になりました。この曲は8週間連続でチャートのトップになり、最終的には英国で2018年のNo.1ヒット曲となりました。その他多くの国でNo.1を獲得しています。
Silk City, Dua Lipa – Electricity ft. Diplo, Mark Ronson:Silk Cityは、ブルーノ・マーズとの『Uptown Funk』で有名なMark Ronson(マーク・ロンソン)と、メジャー・レイザーなどで活躍するDJ/プロデューサーのディプロ(Diplo)によるプロジェクトです。UKのシングルチャートで最高位4位。この曲は2019年のグラミー賞で最優秀ダンス・レコーディング賞を受賞しました。
2ndアルバム『Future Nostalgia』(2020年)
2020年3月27日リリース。全英アルバムチャートで自身初の1位を獲得し、全米でも3位に入りました。彼女の代表作であり、2020年代のポップスを語るうえで外せない1枚です。
タイトルどおり「未来のノスタルジー」がコンセプトで、70〜80年代のディスコやファンクを、現代のプロダクションで鳴らし直した作品。11曲・約37分と短く、捨て曲がまったくありません。
発売されたのはロックダウンのまっただ中でした。ライブができない時期に「家で踊れる音楽」として世界中に広がり、結果的にこの年を象徴する作品になります。2021年のグラミー賞では最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞を受賞しました。
この作品をめぐる展開の上手さも見事でした。2020年8月には、DJのザ・ブレスド・マドンナが監修したリミックスアルバム『Club Future Nostalgia』を発表。さらに同年11月には、大がかりなセットを組んだ有料生配信ライブ「Studio 2054」を開催しています。ツアーができない状況を逆手に取って、1枚のアルバムを1年以上にわたって鳴らし続けたわけです。
収録曲(通常盤)
- Future Nostalgia
- Don't Start Now
- Cool
- Physical
- Levitating
- Pretty Please
- Hallucinate
- Love Again
- Break My Heart
- Good in Bed
- Boys Will Be Boys
Dua Lipa – Don’t Start Now:アルバムの先行シングル。UKチャートでは2位、米国ビルボードでも2位まで上昇しました。ベース音がカッコいいダンスナンバーとなっています。この曲でディスコ路線への転換を鮮やかに示してみせました。
Dua Lipa – Physical:スピード感があり、80年代の要素もあるポップな曲。オリビア・ニュートン=ジョンの同名曲を思わせるエアロビ風のMVも含めて、遊び心たっぷりです。
Dua Lipa – Levitating Featuring DaBaby:アルバム発表当初はシングルではありませんでしたが、DaBabyを迎えたリミックスがじりじりとチャートを上昇し、最終的にビルボード2021年の年間シングルチャートで1位を獲得しました。1年以上かけて頂点に立った、近年でも屈指のロングヒットです。
映画『バービー』と『Dance The Night』(2023年)
2023年、世界的な大ヒットとなった映画『バービー』にマーメイド・バービー役で出演。俳優としてのデビューを飾りました。
あわせてサウンドトラックに提供した『Dance The Night』が大ヒットし、全英シングルチャートで通算4曲目の1位を獲得しています。マーク・ロンソンとの共作で、『Future Nostalgia』の路線をそのまま映画の世界観に接続したような1曲です。
3rdアルバム『Radical Optimism』(2024年)
2024年5月3日リリース。全英アルバムチャート初登場1位を獲得しました。
タイトルは「徹底的な楽観主義」という意味。ケヴィン・パーカー(テーム・インパラ)やダニー・L・ハールらが制作に加わり、前作のディスコから一歩進んで、90年代のブリットポップやサイケデリアの手触りを取り入れた作品になりました。
『Future Nostalgia』のような分かりやすい必殺曲は少なめですが、通して聴いたときの気持ちよさは相当なもの。ライブでこそ映えるタイプのアルバムで、実際このツアーの評判は非常に高いものでした。
本人が「サーフィンをしているような音」と語っていたとおり、全編に水のようなうねりがあります。前作が「フロアで踊る音楽」だとすれば、こちらは「明け方に外を歩きながら聴く音楽」といったところ。同じダンスポップでも温度がまるで違うので、ぜひ聴き比べてみてください。
収録曲(通常盤)
- End of an Era
- Houdini
- Training Season
- These Walls
- Whatcha Doing
- French Exit
- Illusion
- Falling Forever
- Anything for Love
- Maria
- Happy for You
Dua Lipa – Houdini:アルバムの先行シングル。手品師フーディーニになぞらえて「捕まえられるものなら捕まえてみて」と歌う内容で、跳ねるようなベースラインが癖になります。ライブの定番曲になりました。
受賞歴と来日公演
グラミー賞はこれまでに3部門を受賞しています。2019年に最優秀新人賞と、Silk Cityとの『Electricity』で最優秀ダンス・レコーディング賞。そして2021年に『Future Nostalgia』で最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞を獲得しました。ブリット・アワードでも複数回受賞しており、イギリス本国での評価もきわめて高い人です。
ライブアーティストとしての評価も年々上がっています。2024年6月28日には、グラストンベリー・フェスティバルのピラミッド・ステージでヘッドライナーを務めました。イギリス最大のフェスの最終責任者を任されるというのは、その国のトップアーティストとして認められた証と言っていいでしょう。
音楽以外の活動にも積極的で、ニュースレターとポッドキャストを軸にしたメディア「Service95」を主宰しています。読書会のコーナーでは毎月おすすめの本を紹介しており、ポップスターとしてのイメージとは少し違う一面を見ることができます。
来日公演も実現しています。2024年11月16日・17日、『Radical Optimism Tour』のアジア公演の一環として、埼玉・さいたまスーパーアリーナで2days公演を開催しました。
私生活では、2025年6月にイギリスの俳優カラム・ターナーとの婚約を公表。2026年5月31日にロンドンで挙式したことを本人が明らかにしています。
まとめ
ハスキーな歌声が魅力の女性アーティスト、Dua Lipa(デュア・リパ)を紹介しました。歌の良さもさることながら、美しさとカッコよさも彼女が人気となっている理由でしょう。
デビューから10年足らずで、グラミー賞3部門、グラストンベリーのヘッドライナー、そしてハリウッド映画への出演まで駆け抜けてきました。ここまで来てもまだ30代前半というのが恐ろしいところです。
これから聴き始めるなら、まずは『Future Nostalgia』を1枚通しで。37分と短く、最後まで一気に聴けます。気に入ったら『Radical Optimism』へ、初期のダークな雰囲気が好みなら1stアルバム『Dua Lipa』へ進んでみてください。
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